近年では、ナースの教育制度の多様化が多く見られるようになりました。その中でも自分が病院でどのような仕事に携わっていくかを決めるのに適しているのが、ジョブローテーションです。総合病院を中心として広がってきている教育制度であり、基本的には複数の部署で仕事を体験できる期間を与えられます。
ジョブローテーションの期間は数ヶ月から一年程度あり、その間に数週間から数ヶ月程度を一つの区切りとしていくつもの部署で常勤として責任ある立場で働くことができるのが特徴です。実際に現場に出て常勤として働いてみなければ、仕事内容が自分に合っているかどうかは分かりません。生活とのバランスを考える上でも、勤務の実態を知る必要があるでしょう。
部署によって雰囲気も異なるため、過ごしやすい部署を探すという意味でも役に立つのがジョブローテーションです。もともとの目的としては、広く知識やスキルを身につけられる教育環境を与えて、見識の深いナースを育てるための教育制度でした。しかし、近年では経験をする場としてよりも仕事を選べる制度として注目されています。
ジョブローテーションを取り入れている病院は増えているものの、いくつの部署を回れるかや個々の研修期間の長さには大差があるため、どれだけ広く学びたいかやいつから専門で働き始めたいかによって病院を選ぶという視点も大切です。うまくジョブローテーションを活用すれば、長く働き続けやすく、やりがいもある部署を見つけられるでしょう。